ポプテピピック観よう!

■「ポプテピピック」とは? アニメ「ポプテピピック」公式サイト 「ポプテピピック」は、竹書房が配信するWEBコミックサイト「まんがライフWIN」で連載中の人気4コマ漫画。通称「ポプテピ」。 14歳の女の子「ポプ子」(身長が低い方)と「ピピ美」(身長が高い方)が織りなすブラックユーモアと風刺ギャグで人気に。「サブカルクソマンガ」としてカルト的な支持を集めている。 なぜか、竹書房と確執がある描写が度々見られることでも話題だ。 作品の中で、竹書房本社ビルを破壊したり、同社の看板に「指定暴力団」と落書きした上で「もしもし ポリスメン?」と警察に通報するなど、やりたい放題の描写で読者の笑いを誘った 一時は連載中止となり、最終回で「覚えてろ竹書房...地べたを這いドロ水すすってでもまんがライフWINにもどってきてやる...」と、不穏な捨て台詞を残していた。 その後、色々あった上で同作の「セカンドシーズン」の連載がスタート(現在はサードシーズン)。ついにはアニメ化も決定。 キャッチコピーは『覚えてろ竹書房――』。期待と不安が交錯する中、ファンは放送開始を待ち続けていた。 ■アニメ化決定⇒放送延期 「ハシゴを外された」 アニメ「ポプテピピック」公式サイト アニメ「ポプテピピック」は当初2017年10月放送開始予定だった。ところが「(製作元の)キングレコードの勘違い」(公式Twitterが発表)で放送延期に。 公式サイトのポプ子・ピピ美のキャラ紹介欄には「(製作元の)キングレコードにハシゴを外された」と、恨み節ともとれる文言が記された。 本当に放送されるのか――?不安の声もあった中、制作サイドは「ポプ子」役に小松未可子さん、「ピピ美」役に上坂すみれさんという当代随一の人気を誇る声優の起用を発表。 「奇策」とも言えるこの一手に、ファンは色めき立った。 さらには原作が4コマにも関わらず「30分アニメ」として放送されることも判明。ファンの間では「1クール持つのか」と心配する声も相次いだ。 そして、2018年1月6日――。満を持して、第1話の放送を迎えた。 その内容は、衝撃の連続だった。 ■衝撃1:初っ端から違うアニメがはじまる まず、驚いたのがオープニングなしでいきなり「提供」画面から放送開始。その直後、なぜかラブコメっぽいアニメ「星色ガールドロップ」がはじまった。 これには「見るアニメを間違えた?」と困惑。その後、突如としてポプ子が登場。脈略なく「ポプテピ」本編がスタートした。 画面をぶち破って豪快に登場したポプ子 この時点で、期待通りのクソアニメ(褒め言葉)感がビンビン伝わってきた。 ■衝撃2:事前告知と声優が違う ようやく本編がはじまったと思いきや、衝撃の事実が発覚する。 事前情報で小松未可子さん、上坂すみれさんの2人が演じるとされた「ポプ子」「ピピ美」を、大御所声優の江原正士さんと大塚芳忠さんが演じていた。 2人は渋いボイスで「14歳の女の子」を好演。 特に大塚さんが演じたピピ美の「いっぱいちゅき♡」という台詞には、視聴者から「これで一週間頑張れる」「神アニメ認定」などと、なんだかよくわからないが称賛と思われる声が相次いだ。 実は原作でも、もしもアニメ化されたら声優はどうするかというテーマで、ポプ子が「江原正士さんでおねがシャス!!」、ピピ美が「大塚芳忠さんで!!」と話すシーンがあった。まさか、実現するとは... 新海誠監督の「君の名は。」や宮崎駿監督の「となりのトトロ」をはじめ、人気ゲーム「クロノ・トリガー」「ポケットモンスター」など、有名コンテンツのパロディが随所に散りばめられていた。 ちなみに江原さんと大塚さんは、過去にジョン・ウー監督の映画「フェイス/オフ」(2人の主人公が入れ替わるアクション映画)の日本語版吹き替えを担当している。 そんな2人が「君の名は。」のパロディを演じたのは、制作側の憎い心遣いだったのかもしれない。 ■衝撃4:30分アニメ=同じ内容(15分)を2回放送 「る◯うに剣心」ネタを炸裂させるシーン 放送前から「4コマ漫画で30分持つのか」といった声があったが、第1話は30分枠で、前半と後半で同じ内容(15分)を2回放送するという異例の構成となっていた。 Twitterでは「21世紀でもこれまで許されたことがなかった暴挙」と、(おそらく)褒め言葉が書き込まれていた。 ただ、2話以降も同様の構成で放送されるのかは不明だ。 *ほぼ同一の内容のアニメを連続して放送した例は過去にもある。アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」(2009年版)では、8話連続でほぼ同様のストーリーが繰り返された(「エンドレスエイト」)。SF作品特有の「ループもの」を描いたものだが、当時は物議を醸した。 ■衝撃5:再放送で声優が変わった アニメ「ポプテピピック」公式サイト さらにアニメ後半(再放送)では、声優陣が変更。「ポプ子」を三ツ矢雄二さんが、「ピピ美」を日髙のり子さんが演じた。これは往年の名作アニメ「タッチ」の主人公とヒロインの組み合わせだ。 前半に続く大御所声優の大盤振る舞い。Twitterでは「声優陣が無駄に豪華」といった声が寄せられた。特に、日髙のり子さんの「おこってないよ♡」が可愛すぎた。 ――というわけで、上で挙げた以外にも(良い意味で)色々とツッコミどころが満載だったんですが、お腹いっぱいなのでこのあたりで留めておきます...。 ■ネットで大反響、Twitterで世界トレンド入り TWITTER 「世界中」のトレンドに...。 放送を受けて、Twitterでは「ポプテピピック」に関するつぶやきが相次いだ。 「ポプテピピック」はMXテレビやBS11などテレビ放送をはじめ、ニコニコ生放送やAbemaTVなどインターネットでも同時配信された。 これによって、ネット上の話題を巧みに掻っ攫うことに成功したと言えよう。 Twitterトレンドには「クソアニメ」がランクイン。視聴者からは「紛うことなきクソアニメ(褒めてる」「人生で一番長い30分」「見るストロングゼロ」「脳が処理しきれない」など、褒めているんだか貶しているんだかよくわからない評もあった。だが、多くのアニメファンの心をつかんだのは事実のようだ。 中には2017年にヒットしたアニメ「けものフレンズ」と比較し、「『けものフレンズ』は頭を空っぽにして楽しめるアニメだったけど、『ポプテピピック』は頭から強制的に脳を摘出されたような気持ちになるアニメだった」と、冷静に分析するファンもいた。 さらには「#懲役30分」というハッシュタグまで爆誕。Twitterの「世界中」のトレンドには、めでたく「ポプテピピック」「これ30分」が入った。 Yahoo!リアルタイムでも関連ワードが20位までの大半を占める事態に。「今期の覇権アニメ(シーズンを代表する作品)では」という呼び声も、じわりと出ている。 カオスに満ちた21世紀の現代を象徴する、このアニメ。ニコニコ動画やAbemaTVでの見逃し配信もあるので、気になった方はぜひ一度見てほしい。来週はどうなるのだろう...。

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